その後、太平洋戦争によって、谷中初音町は、戦災により大被害を受け、南部の方は爆弾で多数の犠牲者を出し、北部の方は２回の焼夷弾攻撃で焼野原となってしまいました。この時期には三つの町会が一つになりました。焼け残った家々には、他の地で焼け出された家族や疎開先から帰った人々が一件の家に数世帯も住むようになり、世帯や人口がどんどん増えてゆき、生活必需品の不足や米等の配給制度、治安上の問題など様々な問題が発生してきました。これらの問題に対応し町の混乱を防ぐ目的で自治会文化会青年会という自治組織ができました。谷中初音町には「緑青年文化会」という会ができ、この組織が町会の前身となりました。その後、試行錯誤を経て昭和２１年４月に初代会長の高野幸助氏が中心となり現在の谷中初四町会の基礎となる組織が発会されました。

　「初四町会」と正式に定められたのは二代会長の斉藤守弘氏の時でした。この時代に町会の制度規約が整い、初四会館の建設（昭和33年11月２日新築完成）、三四真地蔵尊（戦災死者の供養仏）の建立、初四会銀波苑（保田海水浴施設：昭和46年７月開設）の建設と大事業を推進し、名実ともに大町会となりました。三代会長：田戸亀男氏、四代会長：福島正次氏、五代会長：武田信行氏、現:六代会長の坪井知明氏に継承され、現在「谷中初四町会」として発展・活動しています。（初四会報第14号参照）